網膜中心静脈閉塞症は、鍼灸治療で良くなりますか？

自覚的な視力や視野が改善される患者様が多いです。 鍼治療は網膜の血流を促進させて視神経を改善させることが分かっています。脳の学習効果も加わって見え方が変わることが多いので早めに鍼治療をしましょう。

発症からの時間経過にもよるのですが、暗い靄がかかる視野障害や飛蚊症も改善する方がいます。目の痛みや、目の疲れは良くなる方が多いです。

鍼灸師は、医療技術職なので、 技術と経験に差があるのが現状です。 先生との相性もありますが、分院展開をしている鍼灸院よりも、開業歴が長い40才以上の鍼灸師に治療をしてもらうのが良いと思います。

急性期の症状がすぎたあとなら、2週間程度で、目の疲れや、かすみ、見えにくさが改善することが多いです。1ヵ月程度から、網膜の腫れや出血後が改善される方が多いです。症状が安定するには、3ヶ月程度の治療期間がかかることが多いです。

網膜中心静脈閉塞症の治療は、視力の回復だけでなく。全身の血流状態が改善するまで続けることをおすすめします。梗塞体質がたまたま眼に現れただけなので、そのままにすると、肺梗塞、心筋梗塞、脳梗塞に進行することもあります。 全身的なケアとして考えて続ける方が多いです。

通常は週二回程度から治療を始めて、状態が安定していれば徐々に治療間隔を広げて行きます。状態が安定しても、月に二回程度の治療間隔で継続される方が多いです。

目の自然治癒力を上げる場合は、目の周りのツボを選んで鍼をします。ストレスで体全体の治癒力が低下している場合は、サーモグラフィーの温度分布をみて手足や背中のツボに鍼をします。

残念ながら死滅した視神経は再生をしません。 休眠している視神経や、傷ついた視神経は自然治癒力が高まり再生します。 見え方については、眼球を動かす筋肉の血流を改善して、脳と左右の目のバランスをとるので、中心の視力が低下していても、ものが見えやすくなります。

網膜中心静脈閉塞症の鍼治療は、眼科のお薬で治療をしていても、症状の改善が遅く、視力が回復しないので始められる方が多いです。それだけ症状が悪化してからのスタートになるので、できる治療はすべてしたほうが良いと思います。副作用でお薬をやめたい場合は、主治医の先生とご相談ください。

全身の血流をいい状態に保つことや、血液をドロドロになるのを防ぎます。日中や、寝る前に、水分を十分にとるようにしましょう。また、冬場は、寒いところと暖かいところの出入りは注意をしましょう。

ストレスがかかると血流量が変化します。梗塞が発症しやすくなったり、網膜の回復が遅れたりします。自分の好きなことをしたり、嫌なことは嫌ですと言う日を作る（周りの人に協力してもらいましょう）のもいいです。血流が改善して症状が改善しやすくなります。