黄斑円孔はどんな病気ですか？

網膜の中で、視神経が一番集まっている部分に穴があく病気です。眼球の老化現象が原因で眼球内の水分が減ると、網膜が引っ張られて剥がれ、穴があいてしまいます。

黄斑円孔はどんな症状ですか？

視力が落ちて目の中心部がゆがみます。徐々に進行すると見えにくい部分が大きくなります。見えにくいのは中心部分で、周りの視力には影響が出ません。片側だけなると電線やガレージの横線が波打つように見えることもあります。

どんなところで黄斑円孔と診断されますか？

眼底の検査がメインとなります。実際に目で見て黄斑の剥がれを確認します。その他、超音波を使って網膜の断層写真をとることもあります。

どんな治療をしますか？

手術がメインの治療となります。眼球の中をきれいにして代わりにガスを注入します。ガスの浮き上がる力を使って網膜を眼球に押しつけるので、うつぶせで過ごす必要があります。

手術で症状が良くなりますか？

手術で良くならない方が鍼治療に来られるので、良くなった方のことはあまり分からないです。手術自体は網膜が回復しやすい環境を作る手術なので、網膜の傷つきが大きいと回復しないこともあります。手術後に鍼治療をすると、1年ぐらいは症状が回復する方が多いです。

鍼治療をすれば、視力が改善しますか？

ゆがみが改善したと言われる方や、物が見えやすくなったと言われる方が多いです。目のストレスが原因で目が痛む方や、目が疲れやすい方も回復することが多いです。

どのくらいの頻度で治療をしますか？

1週間に2回程度の治療で経過を見ることが多いです。自律神経が乱れて手足の温度が低下しているケースでは、自律神経を安定させるために毎日治療をするケースもあります。

鍼の効果が出始めてくるのは何か月後からですか？

視野が広くなったり、ゆがみがなくなったと言った自覚症状は6ヶ月程度で現れることが多いです。ただ目を酷使するようお仕事の場合は、回復が遅れることが多いです。できるだけ目に負担をかけないようにすることが大切です。

手術をしてから時間が経ってしまった黄斑円孔にも効果はありますか？

手術から1年程度の時間が経過すると、症状の改善が難しいことが多いです。ただ、鍼治療をすることで視野が低下することや、症状の進行を防ぐことができると思います。

黄斑円孔は、鍼灸治療で治りますか？

黄斑円孔の手術をしたのですが、中心部分が見えにくくて毎日目が疲れている状態です。パソコンを使うと目の奥が痛くて頭痛も辛いです。そのような状態でも鍼で治りますか？

新潟県 K.N.様

鍼治療で手術後の回復を高めることができます。早めに鍼治療を始めましょう。

黄斑円孔の手術後は、ゆがみが回復しなかったり、眼圧が上がって緑内障になったりすることがあります。そんな時は鍼治療がおすすめです。鍼治療で眼球周りの血流を良くすることで視力が回復することや、眼圧が下がることが多いです。目の疲れや痛みにも効果的です。

詳しくは、 黄斑円孔に鍼治療は効果があるのか？ をご覧ください。

鍼灸師吉池加奈