野球肘は、鍼灸治療で治りますか？

野球肘とは？
野球肘とは、子供が成長期に、ボールを投げすぎることによって生じる肘の障害のことです。投球時に痛くなったり、投球時に痛みはなくても投球後に痛みを生じたりします。成長期の子供だけではなく、大人でもボールの投げすぎで生じます。肘の中で最も弱い部位に障害が起こりやすいため、子供と大人では障害を起こす部位が違ったり、子供同士、大人同士でも人によって変わります。実は、知らず知らずのうちに体のバランスが崩れてきており、肘への負担がかかりやすくなったフォームため、野球肘が起こりやすくなっている方も多いです。

原因
繰り返し投球動作をすることで、肘へ過剰の負荷がかかることが原因です。投球動作時に、肘の内側では牽引力による負荷がかかります。外側では圧迫による負荷がかかります。後方では骨同士の衝突やこすれによる負荷がかかります。

症状
投球時や、投球後に肘部に痛みを生じます。肘の内側では牽引力により、骨や靭帯が引っ張られて剥離骨折や靭帯損傷などが起こります。外側では圧迫により軟骨や骨が陥没するような障害が起こります。後方では骨同士の衝突やこすれにより疲労骨折が起こったり、骨や軟骨が欠けたり削れたりします。

野球肘の鍼治療
障害部位にパルス通電をすることで、炎症を抑えて痛みを軽減させます。また、炎症の生じている筋腱の回復を早めます。体のバランスが崩れてきていて、肘への負担がかかりやすくなっている方は、体のバランスを整えるため、インナーマッスルの治療もおすすめします。

モアレトポグラフィー
体の重心バランスを調べます。

体の重心バランスが崩れると、身体の片方に負担がかかり、重心のバランスが崩れることにより身体に様々な悪影響を及ぼします。重心のバランスを整える治療をすることで、自然な体の動きが戻ると身体の健康を取り戻すことができます。

野球肘の原因までさかのぼって治療するために必要な検査です。

サーモグラフィー
体温の異常を探します。

筋力の低下や関節炎があると体温の異常として現れるので、全身の体温分布を調べることで、野球肘の原因を探します。体温の異常部分を治療することで、筋力の低下や関節炎の原因を治すことができます。

衰えだした体の異常を早期に発見して、健康的な肘を取り戻すために必要な検査です。

エコー

筋繊維の萎縮を調べます。

左右の筋繊維の萎縮を調べることで、脚の衰えが事前にわかります。足の筋肉は第二の心臓と呼ばれ体の循環や代謝にもかかわるので、筋線維の萎縮を事前に治療することで、重心バランスを整え、筋力の低下や関節炎の原因を治すことができます。

体の土台を治療して、健康的な肘を取り戻すために必要な検査です。