痛風は、鍼灸治療で治りますか？

体の中に溜まった尿酸が関節の炎症を起こします。

尿酸はプリン体を分解したときに作られ、活性酸素(毒素)を除去する役割があると言われています。体にとって必要なものですが、高尿酸血症(尿酸が過剰に作られる・排出がうまくできない)になると、溜まった尿酸が結晶化し、重力によって関節内に沈んでいきます。足の親指に溜まることが多いですが、これを白血球が異物とみなして攻撃するため、激痛(痛風発作)がおこります。

※結晶化した尿酸は血流が悪く体温の低い場所にも溜まりやすいため、手、肩、肘、腰、膝などの関節に炎症が出る場合もあります。

生活習慣やストレスが大きく関係しています。

痛風の原因となる高尿酸血症は、過度な飲酒や脂質の摂りすぎ、運動不足などの積み重ねてきた生活習慣が要因となります。

また、ストレスで交感神経が優位な状態が続くと、腎臓周囲の温度が低下し、尿酸の排泄を妨げてしまうことも多いです。

尿がアルカリ性に近づく食事が効果的です。

尿酸はプリン体を分解したときに作られますが、プリン体は食事からの摂取では20～30％ほどで、残りの70～80％は体内で作られます。痛風発作を繰り返している方だと、食事だけで改善するのは難しいかもしれませんが、尿酸値を上がりにくくする食事療法は、症状の悪化や合併症の予防に効果的です。

尿が酸性に傾くと、尿酸が溶けにくくなって結石ができるリスクが高まるため、酸性からアルカリ性に近づけられる食事がおすすめです。

アルコールの摂取と脂肪を多く含む食品、プリン体を多く含む食品(肉類、魚介類、干物など) は、過剰な摂取に注意し、海藻類や野菜(根菜類や緑黄色野菜)、豆類を中心に栄養バランスの取れた食事を心がけると良いです。

薬の減薬を目指して体を整えることが大切です。

お医者様の痛風治療では、体内で尿酸が作られないようにする薬などを使って、尿酸値をコントロールする治療をされます。ただ、症状がなくても尿酸値安定のために薬を飲み続けないといけないため、肝臓や腎臓を悪くするリスクが高まってしまいます。

お薬は原因を治すためのものではないので、減薬ができるように日ごろの生活習慣を見直しながら、腎臓の機能を高める鍼治療をすると効果的です。腎臓の機能が高まると尿酸の排出がうまくできるようになるので、結果的に痛風の改善につながります。
※薬の減薬については、お医者様の指導のもとおこなうようにしてください。

全身から治りを妨げている根本を探します。

痛風は「全身で起こっている不調」を反映しているので、当院では医療用サーモグラフィ・モアレトポグラフィ・循環器用エコーを用いて、根本原因から解決する鍼治療をご提案しています。

医療用サーモグラフィ

症状を悪化させるストレス状態や、自律神経の異常、血流異常は体温に表れるので、医療用サーモグラフィで確認し、痛風を繰り返さないための鍼治療に活かします。

また、尿酸の結晶は温度が低い部分に溜まりやすいことから、次はどこの部分に痛風発作が出やすいのかも予測ができます。

モアレトポグラフィ

重心が傾くと尿酸の結晶が重心側に溜まることが多いため、モアレトポグラフィで重心バランスを調べて、体の傾きを改善する鍼治療に活かします。

循環器用エコー

関節内にある尿酸の結晶の状態は循環器用エコーで調べられるので、関節に付着しないようにする鍼治療に活かします。

体の代謝を高める鍼治療

痛風の原因となる高尿酸血症は、尿酸の排出がうまくできないケースが多いので、体の代謝を高める鍼治療をすると、尿酸値を安定させて痛風が起こらない体の基盤が作れます。

関節の代謝を上げる鍼治療

尿酸の結晶が関節内に癒着しないように、関節そのものの代謝を高める鍼治療を併用すると、より効果的です。

治療回数について

1週間に2回、14回の治療をワンクールで行ないます。
14回の治療後に検査をして治療効果を判定していきます。

鍼治療の費用について

体の代謝を上げる治療と、関節の代謝を上げる治療を組み合わせて行います。

※初診に限り土日祝日と平日の午後は、勉強会に参加するスタッフを招集する関係で、検査費用と自費治療は1.5倍となります。
※事前に治療見積もりを作成しますので、予算に合わせて治療範囲を決めることも可能です。

体の代謝を上げる鍼治療

関節の代謝を上げる鍼治療