局所性ジストニアは、鍼灸治療で治りますか？

自分の意志に関係なく、カラダの一部に力が入ったままになってしまう病気です。症状はカラダの動きに現れますが、筋肉や関節が悪いわけではなく、脳の運動バランスを調整する部分の異常が原因です。ストレスが原因になることが多いのですが、睡眠薬や安定剤の副作用のことも多く、性格的に几帳面な方がなりやすい病気です。局所性ジストニアには職掌性ジストニアや痙性斜頸、眼瞼痙攣、書痙、痙攣性発声障害などがあります。

脳に異常があることもあるので、脳外科を受診して検査をします。その後は、神経内科を受診します。睡眠薬や安定剤を長期に飲んでいる場合、お薬の副作用ででることが多いので、通院中の神経内科の先生にお薬の種類を変えてもらうことも大切です。お薬の副作用が心配な方は鍼灸院での治療も効果的です。

脳の中に、ジストニアを発生させる回路が出来上がったために起こります。回路がより確実に認知される程、治りにくくなります。また、痙攣性の運動が原因で、骨や筋腱、筋肉が変性しだすと、治らなくなることもあります。できるだけ早くに治療を始めることがおすすめです。

安定剤や睡眠薬が原因で起こることが知られています。お薬を出されている神経内科の先生に相談してお薬を変えてもらうか、量を減らす相談をしましょう。神経内科の先生の中にはお薬の量を減らすことや、お薬が原因のジストニアについて否定的な先生もいることがあるので、そうしたケースでは大きな病院でセカンドオピニオンを考えるのも効果的です。

保険も適応できるので、痙性ジストニアの治療の第一手段だと思います。私はボトックスを打つ立場ではないのですが、患者様の精神状態、効きすぎると麻痺が強くなるのが心配、抗体ができると効きが悪くなる等の要素が絡むので、打ち手の職人技に頼る要素が多い治療だと思います。

痙性ジストニアは脳の中で筋緊張を高める指示が出るために、カラダの一部が痙攣します。単なる痙攣は筋肉と神経の接合部の異常で痙攣が発生します。

痙性ジストニアの発症からの時期を選んで、技能がある鍼灸師が施術をすれば治療効果が上がります。ただ鍼灸師は職人なので、鍼灸師の技能や知識にかなりのばらつきがあるのが現状です。痙性ジストニアの治療には、分院が多い鍼灸院よりも開業歴の長い鍼灸院が良いと思います。また、サーモグラフィーやエコーのような検査器機の設備がある鍼灸院がおすすめです。

カラダの一部分が痙攣を起こす痙性ジストニアですが、全身にジストニアが出ている（筋肉の緊張が高まっている）ことが多いです。サーモグラフィーで全身の温度をマッピングして異常がある部分に鍼治療をしています。

痙性ジストニアは軽症～重症まで多岐にわたります。時間経過だけが重症度の要因ではないので、発症から時間が経過していても良くできることも多くあります。