けいれん性発声障害は、鍼灸治療で治りますか？

自分の意志に関係なく、声が出にくくなる病気です。けいれん性発声障害は声帯がしまって声が出なくなりますが、喉がわけではなく、脳の運動バランスを調整する部分の異常が原因です。ストレスが原因になることが多いです。性格的に几帳面な方がなりやすい病気です。

耳鼻咽喉科で声帯の異常を確認してもらいます。あまり知られていないので誤診の多い病気です。発症からかなり経って診断がつくケースがほとんどです。脳内に異常がないかは脳外科で検査をします。治療は神経内科でします。お薬の副作用が心配な方は鍼灸院での治療も効果的です。

けいれん性発声障害が発症してからの期間によります。けいれん性発声障害は、脳内に自然に声帯を閉じる神経回路が出来上がったために起こります。神経回路が繰り返す動作でしっかり出来上がってしまうと、治すことができないケースもあります。特に鍼灸治療は根本的な解決をする治療なので、声帯を閉じる神経回路が出来上がる前に早めに治療することがおすすめです。

安定剤や睡眠薬が原因で起こることが知られています。お薬を出されている神経内科の先生に相談してお薬を変えてもらうか、量を減らす相談をしましょう。神経内科の先生の中にはお薬の量を減らすことや、お薬が原因のジストニアについて否定的な先生もいることがあるので、そうしたケースでは大きな病院でセカンドオピニオンを考えるのも効果的です。

けいれん性発声障害の治療の第一手段だと思います。私はボトックスを打つ立場ではないのですが、かえって声帯がゆるので声が出なくなる可能性や患者様の精神状態、抗体ができると効きが悪くなる等の要素が絡むので、打ち手の職人技に頼る要素が多い治療だと思います。

喉が詰まった感じで声が出なくなるので、高い声が出ないくなります。比較的、低い声がでるので、低いかすれた声でしゃべるようになります。電話や挨拶を避けるほど、高い声が出なくなります。

けいれん性発声障害の発症からの時期を選んで、技能がある鍼灸師が施術をすれば治療効果が上がります。ただ鍼灸師は職人なので、鍼灸師の技能や知識にかなりのばらつきがあるのが現状です。けいれん性発声障害の治療には、分院が多い鍼灸院よりも開業歴の長い鍼灸院が良いと思います。また、サーモグラフィーやエコーのような検査器機の設備がある鍼灸院がおすすめです。

けいれん性発声障害は声帯に現れる局所性のジストニアと言われますが、全身にジストニアが出ている（筋肉の緊張が高まっている）ことが多いです。サーモグラフィーで全身の温度をマッピングして異常がある部分に鍼治療をしています。

けいれん性発声障害は軽症～重症まで多岐にわたります。時間経過だけが重症度の要因ではないので、発症から時間が経過していても良くできることも多くあります。