ド・ケルバン病は、鍼灸治療で治りますか？

指を動かす腱はすべりが良くなるように、一本一本腱鞘に包まれているのですが、その腱鞘が細くなる腱鞘炎です。親指に起こります。腱鞘炎の中では一番多い腱鞘炎で、男性よりも女性が多くなります。

整形外科に通院します。骨に異常がなければお薬で炎症や痛みを止めるのですが、原因が女性ホルモンの低下なので症状が改善されないことが多いです。そうした場合は手術を提案されるのですが、手術が嫌な方は鍼治療が効果的です。ホルモンバランスを整えて腱鞘炎の原因を治療します。

女性ホルモンのバランスがどのくらい崩れているかにもよります。もともと女性ホルモンの割合が少ない男性は早く良くなります。女性ホルモンのバランスを大きく崩す女性の更年期や出産後、卵巣の手術後は長くかかることが多いです。

女性ホルモンの低下で筋腱が弱くなった時に、腕の使いすぎで起こります。特に親指を立てた状態で、前腕を内外に捻じる動作で悪化することが多いです。またご両親のどちらかから、関節が弱い体質を受け次いでいることが多いです。

痛み止めを使って指を過度に動かすと、筋腱の癒着が進むので注意をしましょう。安静が一番の治療です。親指以外の指を動かそうとするだけでも親指の筋腱に負担がかかります。痛みが強くなる時は、肘から指先まで固定すると痛みが改善します。

整骨院では、外傷が原因のド・ケルバン病は保険の対象になります。使いすぎが原因のド・ケルバン病は保険の対応外となります。状況を含めて担当整復師とご相談ください。

状態を選んで知識と技術がある鍼灸師が治療をすれば、鍼治療の効果が上がります。鍼治療をするには、チェーン店でマッサージや整体をメインにした鍼灸院ではなく、開業歴が長い40才以上の鍼灸師が治療を受け持つのが良いです。

ド・ケルバン病が原因の筋腱を動かす関節すべてにします。合わせて、自律神経の治療をすることで女性ホルモンのバランスを整えます。

ド・ケルバン病の手術では、指先の神経を傷つけてしまい指が痺れたり、親指の筋腱の後遺症で箸が使えなくなることも多いです。そういった症状も治療可能なのでご相談ください。