腰痛でやってはいけないこと
腹筋運動をすると腰痛悪化するので注意をしましょう。腹筋だけでなく、無酸素運動が入るジムでのトレーニングでも、原因不明の腰痛が悪化することが多いです。痛み止めを使って動くと腰痛が慢性化したり天候の変化でぎっくり腰を繰り返すようになるので注意をしましょう。
椎間板ヘルニアの後遺症
神経の癒着や背骨の側弯がそのままになった状態です。足のしびれが残ったり、側弯が原因で頭痛、目の疲れ、肩こりが起きたりします。姿勢を保つ筋肉(インナーマッスル)がかたくなるため、天候の変化でぎっくり腰を起こしやすくなります。
多い後遺症の症状
足のしびれ
手術で足の痛みが取れても足のしびれが残ることが多くあります。神経の癒着や血液循環の悪化が原因です。鍼治療でインナーマッスルの柔らかさが戻ると、局所の血流が改善して足のしびれが良くなります。
側弯
痛みをかばって体が曲がってしまうことがあります。痛みが良くなっても脳に残っている姿勢の記憶で側弯が続きます。インナーマッスルの左右の緊張度の違いが原因のことが多いので、インナーマッスルの左右差を治すと自然に側弯が改善されます。
頭痛・目の疲れ・肩こり
腰のヘルニアで側弯が続くと、頭の位置が重心から変わるため肩こりや頭痛が起こります。視点の調整もずれるため目が疲れやすくなります。インナーマッスルの緊張に左右差が無くなると頭痛、目の疲れ、肩こりも自然に回復します。
季節の変化のぎっくり腰
神経ブロックや手術でのストレスが重なると、インナーマッスルが固くなります。インナーマッスルは気圧の変化に敏感なため、天候の変化で固くなるとぎっくり腰を起こしやすくなります。インナーマッスルの柔らかさを保つことで腰痛を防ぐことができます
脊柱管狭窄症
あまり知られていませんが、内視鏡で椎間板をとってしまうと靭帯が緩むため腰が不安定になります。靭帯が肥厚したり背骨のぐらつきが多くなると、足のしびれや痛みが悪化することがあります。体全体の姿勢筋を緩めて、腰だけがグラつくのを抑えると症状が良くなります。
お医者様の治療
痛み止めが主体となります。心の状態が悪化している時は、安定剤やリリカが処方されます。痛みが取れないケースでは再手術となります。
姿勢筋の鍼治療
姿勢筋(インナーマッスル)を柔らかくすることで、椎間板ヘルニアを起こした部分に負担がかからなくなります。椎間板を除去した手術をしていると、椎間板を除去した部分のぐらつきが大きくなりますが、他の部分を柔らかくすることで相対的なぐらつきが低下します。
インナーマッスルは体の奥にあるので、直接刺激することができる鍼治療が効果的です。インナーマッスルの緊張と左右差が整うことで、椎間板ヘルニアの後遺症と思われていた症状のほとんどを改善することができます。
ストレスで低下する自然治癒力
自律神経の働き
人間の体は頭で考えなくても、体の機能を整えてくれる自律神経があります。自律神経には交感神経と副交感神経によって、体の自然治癒力を調整しています。
ストレスがかかると交感神経が緊張します。ストレスをはねのけようとするため、脳の血流が高くなります。それに対して、ストレスが無くなると末梢まで血流が良くなります。消化活動が活発になり外傷性のケガの再生力が高まります。
治癒力の低下
手術や長期に仕事を休むことへのストレスが続くと、末梢の血流が低下します。慢性的な症状を持ったケガや病気の自然治癒力が低下します。不眠や疲れといった精神的な症状も出てきます。
手術や高度の治療の後に比較的起こる症状で、整形外科のお医者様は精神的な病気と考えて、心療内科の受診を勧めることもあります。
自然治癒力を高める治療をする
自然治癒力を上げる鍼治療
自律神経の治療をすることで自然治癒力を上げることができます。長期に痛み止めを使った方や、手術後に症状が悪化した方、もしくは手術後に慢性的な痛み、しびれが続く方におすすめです。
鍼治療なら、体に優しい方法で自律神経を調整できます。ストレスも軽減されるので、末梢の血流が改善され自然治癒力が高まります。
腰痛ベルトを使った治療
市販の腰痛ベルトを機能別に、 再発防止用、 リハビリ用、 保護用に分類して使い分けると、椎間板ヘルニアの後遺症を治すことができます。
急性期や関節が硬い午前中は、 再発防止用を使います。
関節が緩みだす午後は、 リハビリ用を使います。
安静を保てる時は、 保護用を使います。
再発防止用
椎間板ヘルニアは、午前中に悪化することが多いので体の硬い午前中に使います。動作の中での椎間板の不安定を補強して回復を助けます。繰り返す椎間板ヘルニアを改善するのにおすすめです。きつく締め付けることをせず、適度な固定で使うのがコツです。
リハビリ用
関節が動き出す午後に使います。 リハビリ用の腰痛ベルトを適度に使うことで腹筋が弱くなることや、関節の動きが固まるのを避けることができます。痛みをかばって側弯や筋力低下が起こることを防ぎ、椎間板ヘルニアが悪化しない動きを自然に身に着けることができます。
保護用
安静を保てる時に使います。強く締め付けなければ睡眠時も使えます。不意な動作で椎間板や坐骨神経の炎症が再発するのを防ぎます。愛護的に腰を保てるので、腰の自然治癒力を高めることができます。
腰痛ベルトを効果的に使い分けることで腰の機能を戻すことができます。遠方の患者様には通販で販売もしています。 椎間板ヘルニアの腰痛ベルト集へ
モアレトポグラフィー
体の重心バランスを調べます。
椎間板ヘルニアで痛みだけを治そうとすると、背骨がゆがんでしまうことがあります。背骨がゆがむと自律神経に負担がかかるので、自然治癒力が低下します。出てくる症状だけをお薬で押さえて体が混乱してしまう方が多いです。椎間板ヘルニア後遺症のゆがみは、痛みから逃れるための筋緊張が原因です。筋緊張の強さを調べて治療をすることで、自然に背骨のゆがみが治ります。姿勢と重心の変化を分析して、自律神経のバランスをとるための検査です。
サーモグラフィー
体温の異常を探します。
神経の麻痺や筋肉の萎縮があると体温の異常として現れるので、全身の体温分布を調べることで椎間板ヘルニア後遺症の原因を探します。体温の異常部分を治療することで、筋肉の緊張や萎縮した神経の再生力が高まります。レントゲンやMRIで異常が発見できないような症状や、精神的不安で緊張が高まっている部分の発見もできます。
エコー
筋繊維の萎縮を調べます。
左右の筋繊維や神経の太さの違いを調べます。血管の断面も確認できるため、血液循環の状態も調べることができます。筋線維や神経線維が萎縮している部分を選択的に治療ができる鍼治療を組み合わせることで、お薬では効果が出なかった椎間板ヘルニア後遺症の症状も改善することができます。
姿勢筋の萎縮を治療する
神経ブロックや手術をすると左右の筋線維の太さに差が出ます。部分的に低温になるので、低温部分の筋線維をエコーで調べて治療をします。血流が改善すると、後遺症とあきらめていた痛みやしびれも改善できます。
また、背骨のゆがみが原因の血流障害や自律神経異常が引き起こす、内臓の病気や老化現象も未然に防ぐことができます。
治療前
治療後
筋肉の萎縮が始まると萎縮部分が低温になります。奥にある内臓も低温になるので、長い経過で内臓の機能も低下することが多いです。筋肉の萎縮が改善すると体温も正常に戻ります。
自然治癒力を上げる治療
治療前
治療後
椎間板ヘルニアの後遺症で、足にしびれが続くと足の温度が下がります。足の筋肉も徐々に細くなります。しびれは麻痺の一種なので早めに治療をしましょう。転倒や、自動車のペダル操作ミスを未然に防ぐことができます。