顔面神経麻痺は、再発しますか?|医学的ガイドラインと40年の臨床データに基づく解説

はじめに:確かな情報をお探しのあなたへ
突然、お顔が動かなくなるという経験をされ、現在は病院での治療を受けながら、不安な日々を過ごされていることと拝察いたします。
「一度なったら、もう二度とならないのでしょうか?」 「もしまた同じことになったら…」
インターネット上には様々な情報があふれており、何を信じてよいのか分からなくなってしまいますよね。
この記事では、40年にわたりのべ7万2千人の顔面神経麻痺の患者様を治療してきた私たちが、『顔面神経麻痺診療ガイドライン(2023年版)』などの医学的資料と、当院の実績データに基づき、「再発の可能性」と「予防」について、誠実にお話しさせていただきます。
専門的な内容も含まれますが、できるだけ分かりやすく説明いたしますので、少しでも不安を解消する一助になれば幸いです。
1. 医学データで見る「再発の確率」
まず、客観的なデータについてお伝えします。 「顔面神経麻痺は再発しない」というお話を聞かれたことがあるかもしれませんが、医学的には「再発する可能性がある」ことが報告されています。
『顔面神経麻痺診療ガイドライン(2023年版)』や、大阪医科薬科大学病院の統計データによりますと、日本における再発率は以下の通りです。
再発率:約 0.8 〜 2.0 % (※欧米では 4.3〜7.9% と報告されています)
数字としては決して多くはありませんが、0(ゼロ)ではないというのが医学的な見解です。
当院の臨床データ(のべ7万2千人)の場合
一方で、私たち森上鍼灸整骨院に来院される患者様(のべ7万2千人)のデータでは、約10%(10人に1人)の方が再発を経験されています。
なぜ、一般的な統計よりも多いのでしょうか? それは、当院に来院されるのが「病院の標準治療だけでは完治しきれなかった方」や「お体が弱ってしまっている方」が多いためです。ここに、再発を防ぐための重要なヒントが隠されています。
2.どのように再発するのでしょうか?(3つのパターン)

再発には、いくつかの決まったパターンがあることが、『顔面神経麻痺診断と治療(全日本病院出版会)』などの専門書で報告されています。
1.同じ側がまた麻痺する(一側再発)
最も多いパターンです。疲れやストレスが溜まった時に、同じ側の顔面神経が再びウイルスに攻撃されてしまいます。
2.反対側が麻痺する(両側交代性)
「右が治ったと思ったら、数年後に左がなった」というケースです。再発例の約6割がこのパターンという報告もあります。
3.他のご病気が隠れているケース
極めて稀ですが、糖尿病などが原因で再発を繰り返すことがあります。『顔面神経麻痺診療の手引き』でも、頻繁に繰り返す場合はMRIなどの精密検査が推奨されています。
3.なぜ、再発してしまうのでしょうか?
顔面神経麻痺の多くは、体の中に潜んでいた「ウイルス」が、疲れやストレスによる「免疫力の低下」をきっかけに悪さをして起こります。
病院で受けているステロイド治療は、神経の腫れ(炎症)を引かせるために、急性期には絶対に必要な治療です。 しかし、強いお薬による負担で、治療を終えた後に「体の冷え」や「免疫力の低下」が残ってしまうことがあります。
私たちは、サーモグラフィという体温を測る検査を行っていますが、再発を心配されて来院される方の多くは、治療終了後もお顔や手足の温度がとても低くなっている(冷えている)傾向があります。
「体温が低い」ということは、ウイルスと戦う力が弱まっているサインでもあります。 この「冷え」を残したままにしておくことが、再発のリスクにつながると私たちは考えています。
4.「お薬」の次は、「体質のケア」をご検討ください
病院の先生は、病気(炎症)を治すプロフェッショナルです。 そして私たち鍼灸師は、あなたの「体質(冷えや免疫)」を整えるお手伝いをします。
お薬の治療が終わった後、もし「なんとなく調子が戻らない」「冷えが気になる」と感じるようであれば、次のステップとして「東洋医学(鍼治療)」をご検討ください。
鍼治療には、このような効果が期待できます。
- ●血流を良くして、体温を上げる
- ●自律神経を整えて、ストレスに強い体にする
- ●ご自身の「治そうとする力」を高める
これらは、再発を防ぐだけでなく、お顔の血色を良くしたり、リラックスして眠れるようになったりと、女性にとって大切な「健康と美容の土台」を作ることにもつながります。
最後に:信頼できる「専門家」にご相談ください

顔面神経麻痺は、見た目に関わることですので、誰にも相談できず、お一人で悩まれている方も多いと思います。
当院には、あなたと同じように「しっかりと治したい」「二度と繰り返したくない」と願う女性の患者様が、全国から来院されています。
もし、今の治療に不安があったり、これからのことに迷われていたりするなら、一度私たちにお電話をいただけませんか? 専門のスタッフが、あなたの不安を丁寧にお聞きします。
もちろん、相談したからといって、必ず治療を受けなければならないということはありません。 まずは、あなたの心の負担を少しでも軽くするために、私たちを頼っていただければと思います。
顔面神経麻痺の鍼灸外来
一般的な鍼灸院では行わない「耳の検査」で、回復の兆しを探ります。
「病院での治療は終わったけれど、顔の動きが戻らない」「後遺症が心配」
私たちはそうした不安を抱える患者さんと日々向き合っています。
当院が他の鍼灸院と決定的に違うのは、「アブミ骨筋反射」を確認すること。
顔面神経は、実は耳の奥にある小さな筋肉(アブミ骨筋)にも繋がっています。音が鳴った時にこの筋肉が反応するかを見ることで、神経が反応できる状態かを知る重要な手がかりになります。
この検査には医療機関レベルの専門機器が必要なため、一般的な鍼灸院で行われることはまずありません。
当院では、見た目や感覚だけに頼らず、こうした「客観的なデータ」をもとに治療方針を立てます。「もう治らない」と諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。
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当院について
森上鍼灸整骨院
院長 吉池 弘明
森上鍼灸治療では、西洋医学の代替医療として鍼灸治療に取り組んでいます。 顔面神経麻痺や突発性難聴の患者様には、臨床経験20年以上の鍼灸師がチームを組んで治療にあたります。
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