鍼は突発性難聴に
多くの成果を上げています。

鍼は突発性難聴に多くの成果を上げています。

突発性難聴の治療

突発性難聴の鍼治療に取り組む森上鍼灸整骨院 鍼灸師

更新/2025.11.13

音声で解説!
突発性難聴は鍼で良くなるか?

ある日突然、片方の耳が聞こえにくくなるのが突発性難聴です。
ストレスや疲れ、血流の乱れなどが原因とされ、耳鳴りや耳の詰まった感じを伴うこともあります。
この音声では、症状の特徴と回復のために大切なポイントをわかりやすく解説します。

※出典1 ENTONI(エントーニ)突発性難聴update
※出典2 鍼灸療法技術ガイド 第2版
※出典3 森上鍼灸整骨院 40年の臨床経験 のべ14万人の突発性難聴の患者さんの治療データ

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ホスト:突発性難聴と診断されて、あのーステロイドの点滴とか高気圧酸素療法、それにえっと鼓室への注射。うーん、いろいろ試したんだけど、なかなか聴力とか耳鳴り、あとあの嫌な耳が詰まった感じ。耳閉感ですね。これが良くならないと。もしかしたら今あなたがまさにそういう状況でちょっと途方に暮れているかもしれませんね。今日はですね、そんなあなたのために、これまで試してきた標準的な治療とはまぁちょっと違う角度から、特に鍼治療、この可能性について、一緒に深く掘り下げて考えていきたいと思っています。今回、私たちが主に参考にしているのは、「森上鍼灸整骨院40年の臨床経験、延べ14万人の突発性難聴の患者さんの治療データ」という資料です。これはもう40年というすごく長い間、特にですね、標準的な治療ではなかなか改善しなかった多くの患者さんを実際に見てこられた。ええ、一つの鍼灸院の、まあ非常に貴重な経験に基づいたデータなんですね。あと参考情報として、「ENTONIに突発性難聴アップデート」や「鍼灸療法技術ガイド第2版」といった資料の名前も挙げられています。この特定の鍼灸院の経験から一体何が見えてくるのか、一緒に詳しく見ていきましょうか。

ゲスト:はい。今日のテーマは、その標準治療を一通り経験された後の次の選択肢として考えられる鍼治療、鍼治療ということですね。おっしゃる通り、今回中心となる資料は、特定の鍼灸院のえー長年の臨床経験に基づいたデータということで、標準治療とはまた違った視点を、えー提供してくれると思います。この情報が、あなたがご自身の今の状況を理解して。それから、これからどうするかというのを考える上で何か少しでもヒントになればと思っています。

ホスト:しかも資料を読んでみると、そのほとんどが、例えば大学病院とかで入院してステロイドの点滴を受けたり、高気圧酸素療法を試したり、あるいはステロイドの鼓室内投与、つまり耳に直接注射する治療ですね。こういう推奨される標準的な治療を受けたにもかかわらず、残念ながら、うーん十分な改善が見られなかった。中等度から高度の難聴の方々だそうですね。これっていわば治療が難しかったケースがこう集まっているという風に考えていいんでしょうか。

ゲスト:ええ、まさしくそこがこのデータの最も重要な背景と言えると思います。つまり、標準的な治療法ではなかなか効果が得られにくかった、いわゆる治療抵抗性を示すケース。これに対して、鍼治療がどういう経験を積み重ねてきたかという、そういう記録なわけですね。ですから、最初から鍼治療を選んだという方よりは、標準治療を一通り試した上で、その次の選択肢を探しているという方が中心のデータと、まあ理解するのは適切でしょうね。

ホスト:なるほど。

ゲスト:さらにですね、この資料が指摘している、ちょっと興味深い点がありまして。それは標準治療を受けたことによって、まあ意図せず生じてしまう可能性のある医原性の問題です。

ホスト:医原性ですか。治療が原因で起こるということですね。

ゲスト:ええ、そうです。治療行為自体が引き起こす別の症状ということですね。例えば、ステロイド治療に伴う、あのー免疫力の変化とか、あるいは気分の落ち込み、不眠といった精神的な影響、あるいは高気圧酸素療法によって滲出性中耳炎が起こる可能性があったり、あと鼓室内へのステロイド注入に伴う鼓膜への負担とかですね。こういったことも、鍼治療を考える際には、単に元の症状だけじゃなくて、こうした治療の経緯全体の背景もちゃんと考慮に入れる必要があるんじゃないかと。まあ、そういうことを示唆していますね。

ホスト:なるほど。もともとの難聴が良くならなかった上に、その治療の影響みたいなものも体に残っているかもしれないと。うーん、かなり複雑な状況の方が多いのかもしれないですね。ではそういった、まあ難しい状況の方々に対して、この鍼灸院での鍼治療というのは、実際にえっと、どのような結果が出ているんでしょうか?ここが一番知りたいところです。資料にはちょっと驚くような数字が書かれていますよね。概ね87%の患者さんに何らかの症状の改善が見られたと。87%ですか、しかもその標準治療があまり効かなかった方々に対してですよね。これは正直ちょっと驚きです。もちろん、これはあくまで一つの鍼灸院の結果だっていうことは理解していますが、具体的にはどんな改善が見られたんでしょうか。

ゲスト:そうですね。この87%という数字は、確かに非常に高い改善率と言えると思います。ただし、えっと、これは完治を意味するものではなくて、まあ様々なレベルでの改善を含む数字であるという点。それと、あくまでこの鍼灸院での結果であるという点は繰り返し強調しておく必要があると思います。

ホスト:はい、そうですね。

ゲスト:で、具体的な改善例としてはですね、まず聴力検査で音が全く聞こえなくて測定不能だった状態、いわゆるスケールアウトと言われるような重度の難聴が改善したケース。あるいは、純音聴力検査で10dB以上の聴力レベルの向上が見られたケース。それから、聴力だけではなくて、ご本人が日常で強く感じている苦痛、例えば、しつこい耳鳴りとか耳閉感、あとは不眠、音が響いたり、割れて聞こえたりするような不快感、めまい、音の方向がつかみにくい。こういう症状の改善が挙げられていますね。

ホスト:聴力っていう客観的な数値だけじゃなくて、耳鳴りとか耳閉感みたいな、ご本人にとってすごく辛い自覚症状の改善も含まれるんですね。そうなると当然、じゃあなんで鍼治療だと改善する可能性があるのとか、ステロイド治療とは一体何が違うんだろうっていう疑問が湧いてきますよね。そのメカニズムというか仕組みについて、資料ではどう説明しているんですか?

ゲスト:はい。資料の中ではですね、鍼治療があのステロイドホルモンとは異なる作用機序、つまり体の反応を引き起こす仕組みで効果を発揮するのではないかと、まあ推測しています。具体的には、例えば成長ホルモンのような体の修復に関わる物質の分泌を促す可能性などが、まあ示唆されてはいるんですが、これはまだちょっと仮説の段階ですね。要するに、ステロイドとは違う経路で、内耳の環境改善とか神経機能の回復を助ける可能性があるんじゃないかということです。

ホスト:うんうん。

ゲスト:それと、この鍼灸院がその信頼性を高めるために行っている点として注目すべきなのは、鍼灸院でありながら、耳鼻咽喉科で行うような標準的な聴力検査などをちゃんと独自に実施して、客観的なデータに基づいて改善の度合いを確認しながら治療を進めているという点ですね。治療の効果をまあ目に見える形で把握して、それに応じてアプローチを微調整していくという、そういう姿勢の表れと言えるでしょうね。

ホスト:ステロイドとは違うアプローチというのは、治療の選択肢を探している方にとってはすごく気になるポイントだと思います。資料には、そのステロイド治療を受けた後の体の状態と、鍼治療の関係についてもさらに詳しく書かれていますよね。例えば、ステロイドのパルス療法っていう大量に投与する治療がありますけど、その後に体の表面温度が下がることがあると。サーモグラフィーっていう体温を色で見る装置を使うと、その影響が場合によっては半年から一年も続くことがあるっていうのはちょっと驚きです。体温が下がると、一般的に免疫力とか自然治癒力も低下するって言いますけど、それと関係があるんでしょうか?

ゲスト:ええ、まさにその通りです。資料では、体温が一度下がると、免疫力が約30%低下するという、まあ一般的な知見も引用しつつですね、ステロイド治療後に見られるこの体表温度の低下が、自然治癒力が十分に働きにくい状態を示している可能性があるんじゃないかと指摘しています。そして、この鍼灸院の考え方としては、まず鍼治療によって、こうしたステロイドの影響。まあ、副作用とも言えますけど、これから体を回復させて、自然治癒力が働きやすい状態に戻すこと。これが結果的に突発性難聴自体の改善につながるケースが多いんだと、そういうふうに述べているんですね。

ホスト:なるほど。つまり、直接こう、耳の症状を狙う前に、まず体全体のコンディションを整えるみたいな、そういうステップがあるかもしれないっていうことですね。

ゲスト:そういう側面もある、ということですね。加えて、ステロイドの影響というのは、体温だけじゃなくて、あの精神面に及ぶこともあります。いわゆる「ステロイド精神病」と呼ばれるような気分の変動とか、あるいは左右の耳の聞こえ方が極端に違うこと自体が脳にとってすごく大きなストレスになって、それがうつ状態とか不安感、不眠なんかを引き起こすことも実際にあるんですね。こうした心と体のバランスの乱れに対しても改善が期待できる分野だと、この資料では説明しています。体と心の、まあ両面から見ていく必要があるということでしょう。

ホスト:うーん、ここまでお話を聞いていると、突発性難聴って、単に耳だけの問題じゃないのかもしれないなってすごく感じてきますね。

ゲスト:まさにそこなんですよ。そこがこの資料を提供している鍼灸院の非常にユニークで、かつ重要な視点なんです。実はこの鍼灸院では、もう40年も前から「突発性難聴は全身疾患である」という考え方に基づいていたと書かれています。

ホスト:40年前からですか!

ゲスト:ええ、つまり耳の症状というのは、体全体のバランスの乱れとか、あるいは特定の体質が、こう表に出てきた結果であると。だから根本的な改善のためには、その体質自体にアプローチする必要があるんだと、そういうふうに考えていたそうなんですね。

ホスト:その体質っていうのは、具体的にはどういうことなんでしょう?

ゲスト:ええ、その体質の具体的な例として、資料では、例えば血流の問題を挙げています。脳梗塞とか心筋梗塞といった、いわゆる血管系の病気を起こしやすい体質との関連性ですね。臨床的な観察として、例えば、ふくらはぎの血流が滞っていたり、まあエコノミークラス症候群みたいな状態ですね。とか、あるいは首の骨の骨格の歪みが原因で、自律神経の働きとか、内耳へ血液を送る重要な血管、椎骨動脈っていうのがあるんですけど、その流れが悪くなっているケースが多いと指摘しています。

ホスト:へえ、40年前からそういう見方をされていたっていうのは、すごく興味深いですね。最近の研究とかではどうなんですか?そのあたりは。

ゲスト:それがまた面白いところでして。近年の、例えば分子遺伝学的な検査技術の進歩なんかによって、突発性難聴の患者さんの中には、遺伝的にですね、局所の血流循環が滞りやすい傾向があったり、動脈硬化を起こしやすい素因があったり、あるいは酸化ストレスに対する、まあ弱さがあったり、血栓ができやすいといった、そういう体質的な要因が関与している可能性が科学的にも示唆され始めているという研究動向にもこの資料は触れているんです。

ホスト:なるほど。昔からの臨床経験と最近の科学的な知見が、こうつながってきているような感じなんですかね。

ゲスト:そういうことですね。で、実際にこの鍼灸院に来院される標準治療で改善しなかった患者さんの中にも、ご本人とか、あるいはご家族に脳梗塞、心筋梗塞の既往歴がある方とか、血糖値やコレステロール値が高い方、あるいは家族内で他にも突発性難聴を発症した方がいるといったケースが統計的に多いという臨床的な観察結果も述べられています。中には、鍼治療を受けた後に、念のため脳の検査をしてみたら、自覚症状はなかったんだけど、脳梗塞の跡が見つかったという患者さんも複数いたということなんですね。

ホスト:うわあ、そうなんですか。そういう背景があると、やっぱり治療のアプローチもただ耳だけ見てればいいっていう話じゃなくなってきますよね。

ゲスト:ええ、おっしゃる通りです。単に耳の症状を抑える、いわゆる対症療法だけじゃなくて、もっと根本的な体質、特にまあ血流の問題なんかにアプローチしていくことが、症状自体の改善はもちろんですけど、再発を防いだり、あるいはまだ健康な側の耳の聴力を守ったりするためにも重要になってくるんじゃないかという考え方ですね。全身の健康状態と耳の健康っていうのは切り離せない関係にあるんだと。まあ、そういう視点ですね。

ホスト:なるほど、全身とのつながりを見ていく視点、これは大きなポイントですね。ただ、ここで一つ、あの非常に重要な注意点が資料に書かれていました。それは、鍼治療がいいかもしれないって言っても、じゃあ近所の鍼灸院に行けばいいのかというと、どうもそう単純な話ではないということですよね。保険診療を行っている耳鼻咽喉科であれば、突発性難聴の標準治療として、基本的には、まあ全国どこでもある程度確立された質の均一な治療が受けられる可能性が高いと。でも、鍼治療に関しては、治療院によって行っている内容も、その施術者の技術レベルも、そして期待できる効果も、正直言ってかなりばらつきが大きいと。これは治療を考えている方にとっては一番気になるところかもしれません。

ゲスト:まさに資料でもその点はかなり強く警鐘を鳴らしていますね。鍼治療の有効性を左右する要因というのは、本当に多岐にわたるんです。例えば、難聴に効果があるとされる有名なツボ。耳の周りにある耳門とか聴宮といったツボを使ったとしてもですね、鍼を刺す深さとか角度。あるいは、刺激の与え方といった本当に微妙な技術の違いで、効果が全く変わってきてしまうと。そのため、ある意味では再現性のない治療とみなされる側面もあるんだというふうに指摘しています。ですから、治療院選びがもう極めて重要になるわけです。資料では具体的に避けた方が良いかもしれない治療院の例としていくつか挙げていますね。

ホスト:例えば、手広くチェーン展開していたり、多くの分院を持っていたりする鍼灸院。

ゲスト:ああ、はい。これは多くの施術者が関わることになるので、どうしてもマニュアル化されたり、簡略化されたりしがちになる可能性があるという理由からです。また、当然ながら開業してからの期間が短い鍼灸院も、やはり臨床経験が少ない可能性があるため、慎重に検討した方が良いだろうと。

ホスト:なるほど、経験の深さが問われると。

ゲスト:ええ。それに加えてもう一つ非常に重要な基準として挙げているのが、聴力測定ができない鍼灸院は避けるべきだという点です。標準的な耳鼻科で行われる聴力検査の結果を持参するというのはもちろんなんですけど。鍼治療による変化を客観的に、かつ継続的に確認して、治療方鍼を適切に調整していくためには、その鍼灸院自体が治療効果を測るための聴力測定の体制を持っていることが望ましいと。まあ、そういう考え方です。

ホスト:確かに、効果が出ているのかどうか、客観的にわからないまま治療を続けるのって、やっぱり不安ですもんね。では、今回参考にしているこの森上鍼灸整骨院では、具体的にどのようなアプローチで治療を行っているんでしょうか?

ゲスト:はい。この鍼灸院ではですね、まず一般的な耳鼻咽喉科で行われるような標準的な検査に加えて、その方のストレスの状態とか、ご自身の体が本来持っている自然治癒力がどの程度発揮できているかといった件も評価しながら、いくつかの治療法を組み合わせて、まあオーダーメイドで進めていくという形をとっているようです。

ホスト:ふむふむ。

ゲスト:具体的な治療の柱としてはですね、まず内耳の細胞の再生力とか機能回復を促すことを目的とした耳の周辺への鍼治療。

ホスト:鍼治療。

ゲスト:それから次に、自律神経系のバランスを整えることで血流を改善したり、あるいはステロイド治療後に見られるような体の不調を調整する治療。そして体の深層にある、いわゆるインナーマッスルに働きかけることで姿勢とか体の歪みを整えて全身の血流循環を根本から改善しようとする治療。これらをですねその方の症状とか体の状態あるいは治療の経過に合わせて柔軟に組み合わせていくと。まあそういうアプローチのようですね。

ホスト:なるほど。治療の進め方とか期間についてはどう書かれていますか?やっぱり時間がかかるものなんでしょうか。

ゲスト:ええ。治療の進め方としては、1クールを14回というのを一つの目安としているようです。

ホスト:1クール14回。

ゲスト:はい。そして、毎回あるいは定期的に検査結果を確認しながら治療計画を調整していく。ただ、改善が見られ始める時期にはかなり個人差があるとも書かれていますね。比較的早い方だと、2クール目、つまりまあ20数回目くらいから変化を感じ始めることもある一方で、例えば、ステロイドの影響が体に強く残っていて、自然治癒力が低下しているようなケースでは、改善が始まるまでに6クールから8クール、つまり80回以上の治療が必要になることもあるという目安も示されています。

ホスト:80回!

ゲスト:ええ。ですから、根気強く、ある程度の期間継続することが前提となる場合もあるということですね。

ホスト:うーん、そうすると、遠方から通うのはなかなか大変そうですが。

ゲスト:ええ、その点もちゃんと考慮されていて、遠方からの患者さんのために、例えば近隣のホテルなんかに1週間程度滞在してもらって、その期間中に1日に2回から3回集中的に治療を行うという方法も取られているようです。

ホスト:へえ、集中治療ですか?

ゲスト:はい。で、その後、いったん日常生活に戻って。体の反応を見ながら、必要であればまた期間を空けて来院して、集中治療を繰り返すと。まあ、そういう形で治療を進める方も少なくないと紹介されていますね。

ホスト:なるほど、いろいろな工夫をされているんですね。さて、今日は「森上鍼灸整骨院 40年の臨床経験、のべ14万人の突発性難聴の患者さんの治療データ」という資料を中心に。標準的な治療では改善が見られなかった突発性難聴に対する鍼治療の可能性について、かなり詳しく見てきました。今日の話をまとめると、まず、この特定の鍼灸院の、まあ豊富な経験からは、鍼治療がステロイドとは異なるアプローチで、標準治療に抵抗性を示した突発性難聴の様々な症状、つまり、聴力だけでなく、耳鳴りとか耳閉感などの改善につながる可能性が示唆されているということ。そして、その改善のためには、単に耳へのアプローチだけでなく、場合によってはステロイド治療による体への影響に対処したり、血流とか自律神経といった全身の状態を整えたりすることが重要になる場合があるという、そういう視点が見えてきましたね。

ゲスト:そうですね。そして、同時に今日の話で、まあ最も強調すべき点としては、すべての鍼灸院で同じような結果が期待できるわけでは決してないということ。その鍼灸院の経験の深さ、技術、そして聴力測定などの客観的な評価体制、さらには治療に対する考え方など、治療院選びが非常に重要であるという点ですね。今回の情報は、あくまで長年の経験を持つ一つの鍼灸院のデータとして捉えていただいて、あなたご自身の状況に合わせて、まあ判断材料の一つとして活用いただくのが賢明かなと思います。ただですね、突発性難聴という症状が、単に耳だけの局所的な問題ではなくて、もしかしたら全身の血液循環とか、あなたがもともと持っている体質とも深く関連している可能性があるという、この全身疾患としての視点。これは、今後のご自身の健康全体を考える上でも、何か新しい気づきを与えてくれるかもしれませんね。

ホスト:そうですね。今回の話を聞いて、あなたは何を感じましたか?もし、あなたが今なかなか改善しない突発性難聴の症状と向き合っているとしたら、その耳の症状を一度ご自身の体全体からの何かサインとして捉え直してみるということはできるでしょうか。例えば、最近の生活習慣、あるいは感じているストレス、体の他の部分に現れているちょっとした不調と、今の耳の症状との間に何かつながりはないだろうか。そんな風に、ご自身の体を少し観察してみる。それがもしかしたら、これからどうするかを考える上で、次の一歩を踏み出すための大切なヒントになるかもしれませんね。

※出典1 ENTONI(エントーニ)突発性難聴update
※出典2 鍼灸療法技術ガイド 第2版
※出典3 森上鍼灸整骨院 40年の臨床経験 のべ14万人の突発性難聴の患者さんの治療データ

突発性難聴は、鍼灸治療で良くなりますか?

突発性難聴の鍼灸治療で新潟県から来院された 新潟県 M.S.様

あれは、子育てと仕事に追われていた矢先のことでした。

激しいめまいで発症し、私はそのまま勤務先の病院で入院することになりました。

期待を込めたステロイド点滴(パルス療法)。 最後の望みを託した「鼓膜内への注入治療」

...ですが、聴力は戻りませんでした。

耳鼻科部長から告げられた「これで治療は終わりです」という言葉。

頭の中では「ジージー、ガーガー、キーン」という耳鳴りが鳴り止まず、私は、もう仕事も続けられないと自信を失いました。

上司の婦長に退職を相談すると、「やれることを全てやってからでも遅くない」と、背中を押してくれたのです。

藁にもすがる思いで、たどり着きました。

新潟県 M.S.さん(看護師)

ステロイドが効かなくても、良くなる患者さんは多いです。

なぜなら、病院の「標準治療」と鍼治療では、アプローチが根本から違うからです。

病院の治療(保険診療)は、まず平等に「炎症」を抑えることが最優先されます。

しかし、もしそれで回復しない場合、その保険診療の枠組みではアプローチが難しい「本当の原因」(梗塞体質など)や、治療の過程で生じた「副作用」(自然治癒力の低下など)が、あなたの回復を邪魔しているかもしれません。

これから、私たちが40年間(※)取り組んできた、その「本当の原因」を見つけ出す突発性難聴の治療を説明しましょう。 (※のべ14万人の臨床実績)。

院長 吉池 弘明

森上鍼灸整骨院 院長 吉池 弘明

私が書きました

森上鍼灸整骨院 院長 吉池 弘明

耳鼻科疾患の治療経験36年。医師とは異なる検査【医療用サーモグラフィ】を取り入れ、のべ25万人を検査、治療成果を上げる。自らを「サーモグラファー」と命名。耳鼻科疾患の鍼治療に欠かせない、オージオグラム・自律神経・ストレス状態をデータから読み解き、患者さん一人ひとりに合わせた治療を行っている。はり・きゅうの日生まれ63歳。

突発性難聴の鍼灸外来

お医者様とは違った角度から検査をして鍼治療に活かしています。

遅発性内リンパ水腫の治療に取り組む 長野県 森上鍼灸整骨院スタッフ集合写真

ステロイドで効果がなかった突発性難聴や、ステロイドの鼓膜内注入療法、高圧酸素療法の後遺症で症状が悪化した突発性難聴を専門に治療している鍼灸院です。

必要な耳鼻科の検査をすべてしたうえで、患者さんの症状に合わせて必要なツボを選定して鍼治療をしています。初診では十分な時間を取って患者さんの問診をするので、お困りのことがあったらご相談ください。