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多系統萎縮症の原因

多系統萎縮症の原因を説明する院長 吉池 弘明

更新/2025.05.03

多系統萎縮症の原因について教えてください。

多系統萎縮症の原因について教えてください。東京都 S.K.さん

いろいろな病院に通院して最後は多系統萎縮症と診断されました。突然に難病と言われて頭が真っ白になりました。多系統萎縮症は、どんなことが原因でおこるのですか?

東京都 S.K.さん

脳で神経の伝達を調整するタンパク質(αシヌクレイン)が変性して、毒性を発揮することが原因です。

αシヌクレインは、運動バランスや感情表現をする脳神経の伝達を調整するタンパク質なので、αシヌクレインが変性して固まると、カラダを動かすことや感情を表現することが徐々にできなくなります。

また、患者さんの血清から多系統萎縮症を発症させるシード(種)が発見され、取り出すことに成功したという発表がありました(Nature Medicine誌)。最近では、多系統萎縮症はプリオン病のように感染・伝播すると考えられています。

徐々に原因が解明されてきています。
近い将来、多系統萎縮症をもとから治すお薬が開発されるかもしれません。

院長 吉池 弘明

院長 吉池 弘明

私が書きました

森上鍼灸整骨院 院長 吉池 弘明

多系統萎縮症の治療経験37年。医師とは異なる検査【医療用サーモグラフィ】を取り入れ、のべ20万人を検査、治療成果を上げる。自らを「サーモグラファー」と命名。多系統萎縮症の鍼治療に欠かせない、自律神経・ストレス状態をデータから読み解き、患者さん一人ひとりに合わせた治療を行っている。はり・きゅうの日生まれ62歳。

多系統萎縮症になりやすい人

遺伝的に多系統萎縮症になりやすい体質があると想定されています。

パーキンソン病やレビー小体型認知症の患者さんが血縁者にいると、多系統萎縮症を発症する率が高まるようです。多系統萎縮症になりやすい体質を持った人が生活習慣やストレス、環境などの外因が作用したことが原因で病気が発症すると考えられています。

  • αシヌクレインとは

    αシヌクレインは神経のシナプスの連絡に使われる重要なタンパク質です。

    院長 吉池 弘明

    αシヌクレインは、カラダの微調整や感情の調整をする神経経路(ドーパミン経路)のシナプス機能の調整をすると言われています。ドーパミン経路の機能が低下すると、運動調整や認知機能、感情や学習などの機能が徐々に低下していきます。

    αシヌクレインは、今までは生体での確認ができない状況でした。2022年8月の量子科学技術研究開発機構の発表によると、αシヌクレインを陽電子放射線断層撮影装置(PET)で画像化することに成功したそうです。多系統萎縮症における診断技術の確立や根本的治療薬の開発が進むことが期待されています。

  • αシヌクレインが変性する原因

    αシヌクレインはシードで変性されます。

    院長 吉池 弘明

    2023年5月に、αシヌクレインを変性させるαシヌクレインシードが発見されたと発表されました。シードは複数あり、シードによりαシヌクレインの集積する場所が変わり、パーキンソン病や、レビー小体型認知症、多系統萎縮症が発症します。

    αシヌクレインは、もともと水に良く溶けるタンパク質なのですが、不溶性に変性することで、脳神経細胞を支えるグリア細胞の中に封入体として溜まります。その後、毒性を発揮して急速に脳神経が萎縮していきます。

  • シードが健康な脳神経を侵していく原因

    シードによるαシヌクレインの変性はプリオン様の細胞感染だと分かってきました。

    院長 吉池 弘明

    正常なマウスの脳に多系統萎縮症のαシヌクレインシードを注入すると、一年程度かけてマウスの脳が多系統萎縮症の脳神経に変性していくことが発見され、多系統萎縮症は、異常タンパク質による感染(異常プリオン様の感染)だということが話題になっています。

    プリオン感染は細菌やウイルスとは全く別の、異常たんぱく質に触れると移る感染です。変性したαシヌクレインを主成分に生成されたシード(異常たんぱく)が神経細胞に取り込まれて細胞が変性して細胞間で伝播していくようです。

    現在、シードを標的にした新薬の開発や臨床試験、治験が進んでいます。

  • 「多系統萎縮症の原因を徹底解説!」

    知られざるメカニズムと最新研究

    多系統萎縮症(MSA)は、神経系に深刻な影響を与える進行性の疾患であり、そのメカニズムは未だ解明されていない側面が多く残されています。本記事では、MSAの原因を徹底的に解説し、最新の研究成果も交えながら、その知られざるメカニズムに迫ります。私たちの身体がどのように変化し、どのような影響を受けるのか、一緒に探っていきましょう。

    MSAは、症状の多様性から診断が難しいこともありますが、その理解が進めば、治療やケアのアプローチも改善される可能性があります。この機会に、多系統萎縮症についての知識を深め、理解を深めていきましょう。あなたの周りの人々のためにも、重要な情報を見逃さずに知っておくことが求められています。

    多系統萎縮症とは何か?

    多系統萎縮症(MSA)は、神経系の進行性の変性疾患であり、パーキンソン病やアルツハイマー病とは異なる独自の特徴を持っています。MSAは自律神経系、運動機能、および小脳機能に影響を与え、これらの機能の低下を引き起こします。MSAは、パーキンソン症候群、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群の三つの異なる臨床形態を含む広い範囲の症状を示します。これにより、診断が難しく、治療も一筋縄ではいかないことが多いです。

    MSAの症状は、一般的に成人期に発症し、最初は軽微なものから始まります。初期症状には、ふらつきや歩行の不安定さ、便秘や排尿障害などの自律神経症状が含まれます。進行するにつれて、運動機能の低下や小脳機能の障害が顕著になり、日常生活が困難になることがあります。具体的には、手足の震え、筋肉の硬直、バランスの喪失、そして言語障害が見られます。

    MSAの原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因と環境要因が関与していると考えられています。また、脳内の特定のタンパク質の異常な蓄積が、神経細胞の死滅を引き起こしているとされています。そのため、MSAの治療は主に症状の緩和と生活の質の向上を目指したものとなります。

    多系統萎縮症の病理学的メカニズム

    多系統萎縮症の病理学的メカニズムは複雑であり、完全には理解されていませんが、いくつかの主要な特徴があります。まず、MSAの主要な病理学的特徴は、神経グリア細胞内に異常なα-シヌクレインタンパク質の蓄積が見られることです。この蓄積は神経細胞の機能を損ない、最終的には神経細胞の死滅を引き起こします。α-シヌクレインは正常な条件下では神経細胞のシナプス機能に関与していますが、異常な形で蓄積すると毒性を持つようになります。

    また、MSAでは、神経細胞の死滅が特に自律神経系、運動系、および小脳の領域で顕著に見られます。これにより、心臓や血圧の制御、運動の調整、バランスの維持などの基本的な機能が損なわれます。神経細胞の死滅は、炎症反応や酸化ストレス、ミトコンドリア機能の障害など、さまざまな要因によって促進されると考えられています。

    さらに、MSAの進行には神経グリア細胞の異常な活動も関与しています。これらの細胞は通常、神経細胞のサポートや保護を行いますが、MSAでは逆に神経細胞に対して障害をもたらすことがあります。神経グリア細胞の異常は、炎症反応を引き起こし、神経細胞の死滅を助長します。これらの病理学的メカニズムが複雑に絡み合い、MSAの症状が進行することになります。

    多系統萎縮症の原因に関する最新の研究

    MSAの原因に関する最新の研究では、遺伝的要因と環境要因の相互作用が重要視されています。特定の遺伝子変異がMSAの発症に関与していることが示唆されており、これらの遺伝子が神経細胞の機能にどのように影響を与えるかが研究されています。例えば、SNCA遺伝子の変異は、α-シヌクレインの異常な蓄積に関連しているとされています。

    また、環境要因もMSAの発症に影響を与える可能性があります。例えば、特定の化学物質への曝露や外傷がMSAのリスクを高めることが示されています。これらの環境要因が神経細胞にどのような影響を与えるのか、そして遺伝的要因とどのように相互作用するのかが研究の焦点となっています。

    さらに、最近の研究では、腸内細菌叢とMSAの関連性も注目されています。腸内細菌は、神経系と相互作用し、脳の健康に影響を与えることが知られています。腸内細菌のバランスが崩れることが、神経変性疾患の進行に関与している可能性があります。これらの研究は、MSAの新しい治療法や予防策の開発に貢献することが期待されています。

    多系統萎縮症のふらつきの原因

    MSAの患者さんにとって、ふらつきは非常に一般的かつ困難な症状の一つです。ふらつきの原因は、小脳の機能障害に関連しています。小脳は、体のバランスや運動の調整に重要な役割を果たしており、MSAにより小脳が損傷されると、これらの機能が著しく低下します。小脳の神経細胞が死滅することで、筋肉の協調動作が困難になり、歩行時にふらつきが生じます。

    また、MSAの患者さんは自律神経系の障害にも悩まされることが多く、これもふらつきの原因となります。自律神経系が正常に機能しないと、血圧の調整がうまくいかず、立ち上がったときに急激に血圧が低下することがあります。この現象を起立性低血圧と呼び、立ちくらみやふらつきの原因となります。

    さらに、MSAの患者さんは筋肉の硬直や震え、運動の遅さなどの運動障害も経験します。これらの症状が組み合わさることで、ふらつきはさらに顕著になります。運動障害により、体の動きをスムーズにコントロールできなくなり、バランスを保つことが難しくなります。これにより、転倒のリスクも高まり、患者さんの生活の質が大きく損なわれることになります。

    多系統萎縮症で元気がなくなる原因

    MSAの患者さんは、元気がなくなる、いわゆるアパシーやうつ状態を経験することが多いです。これは、病気そのものの進行による物理的な影響だけでなく、心理的な影響も大きいです。まず、神経変性疾患の進行に伴う脳内の変化が、感情やエネルギーレベルに直接影響を与えることがあります。特にドーパミンの減少は、運動だけでなく、感情やモチベーションにも関与しています。

    また、MSAによる身体的な障害も、患者さんの元気の低下に寄与します。歩行障害、ふらつき、発声障害などの日常生活の困難が増すと、活動的な生活が難しくなり、社会的な孤立感や無力感が増します。これにより、患者さんは心理的なストレスを感じ、元気がなくなることが多くなります。

    さらに、MSAの予後が厳しいことも、患者さんの精神的な健康に影響を与えます。治療法が限られており、症状が徐々に悪化するという認識は、患者さんに絶望感をもたらすことがあります。このため、心理的なサポートやカウンセリングが、MSAの患者さんにとって非常に重要な役割を果たします。

    多系統萎縮症で声が出なくなる原因

    MSAの患者さんは、声に関する問題も経験することが多いです。声が出なくなる原因の一つは、声帯の筋肉が正常に機能しなくなることです。声帯は喉頭に位置しており、音を作り出すためには適切な緊張と弛緩が必要です。しかし、MSAによりこれらの筋肉が硬直または弱体化すると、声を出すことが困難になります。

    また、自律神経系の障害も声に影響を与えることがあります。自律神経系は喉頭の筋肉や粘膜の機能を制御しており、これがうまく働かないと、声帯が適切に振動せず、声がかすれたり、全く出なかったりすることがあります。特に、喉の乾燥や過度の分泌物が声帯に影響を与えることがあります。

    さらに、MSAは中枢神経系にも影響を与えるため、脳の声に関与する部分が損傷されることがあります。これにより、発声の指示が適切に伝わらず、声が出にくくなることがあります。これらの要因が複雑に絡み合い、MSA患者さんの発声に深刻な問題を引き起こすことになります。

    多系統萎縮症で気を失う原因

    MSAの患者さんが気を失う原因には、自律神経系の障害が深く関わっています。自律神経系は、血圧や心拍数の調整を行うため、これが正常に機能しないと、気を失うことがあります。特に、起立性低血圧はMSA患者さんにとって一般的な問題であり、立ち上がった際に急激に血圧が低下することで、脳への血流が一時的に減少し、気を失うことがあります。

    また、心臓の不整脈も気を失う原因となります。MSAにより心臓のリズムが乱れると、血液の循環が一時的に停止することがあります。これにより、脳への酸素供給が不足し、意識を失うことがあります。これらの症状は、特に運動やストレスの多い状況で顕著になることがあります。

    さらに、呼吸に関する問題も気を失う原因となります。MSAにより呼吸筋が正常に機能しなくなると、呼吸が浅くなったり、停止したりすることがあります。これにより、体内の酸素レベルが低下し、意識を失うことがあります。これらのリスクを管理するためには、定期的な医療チェックと適切な治療が必要です。

    多系統萎縮症で突然死する原因

    多系統萎縮症(MSA)は、進行性の神経変性疾患であり、患者さんの生活に深刻な影響を及ぼすことがあります。特に、突然死が発生する可能性があることは、多くの患者さんとその家族にとって大きな懸念事項です。突然死の原因としては、心臓の異常や呼吸困難などが挙げられます。これらの症状は、MSAが自律神経系に及ぼす影響によるものです。自律神経系は、心拍数や血圧、呼吸などの基本的な体の機能を制御しているため、これらの機能が障害されると命に関わる事態が発生する可能性があります。

    MSAの患者さんにおける心臓の異常は、主に不整脈や心停止として現れます。自律神経系の障害により、心臓の電気的なリズムが乱れることがあります。これにより、心臓が正常にポンピングできなくなり、血液の循環が停止することがあります。さらに、MSAの患者さんは低血圧や血圧の変動が激しくなることがあり、急激な血圧低下は意識喪失や死亡につながることがあります。これらのリスクを減少させるためには、定期的な心臓の検査と医師による適切な管理が必要です。

    呼吸困難もMSA患者さんにとって重大な問題です。自律神経系の障害により、呼吸筋が適切に機能しなくなることがあります。これにより、呼吸が浅くなったり、呼吸が停止することがあります。特に夜間に呼吸が停止する無呼吸症候群は、突然死のリスクを高める要因となります。このため、MSAの患者さんには睡眠時無呼吸症候群の検査と治療が推奨されます。適切な治療を受けることで、突然死のリスクを軽減し、生活の質を向上させることができます。

    患者さんと家族へのサポートと情報提供

    MSAの患者さんとその家族にとって、病気の進行と共に生活の質を維持するためのサポートが不可欠です。まず、医療専門家からの情報提供が重要です。MSAの診断後、患者さんと家族は病気の進行や症状について詳細な説明を受ける必要があります。これにより、病気に対する理解が深まり、適切な対策を講じることができます。

    また、心理的なサポートも重要です。MSAは進行性の疾患であり、患者さんと家族にとって大きなストレスとなり得ます。カウンセリングやサポートグループを利用することで、精神的な負担を軽減し、病気に対する前向きな姿勢を保つことができます。特に、同じ病気を持つ他の患者さんや家族との交流は、孤立感を和らげる助けとなります。

    さらに、日常生活の支援も必要です。MSAの患者さんは、運動機能や自律神経系の障害により、日常生活が困難になることがあります。このため、リハビリテーションや訪問介護サービスを利用することで、患者さんの生活の質を向上させることができます。適切な支援を受けることで、患者さんと家族は病気の進行に対処しやすくなります。

    まとめ

    多系統萎縮症(MSA)は、神経系に深刻な影響を与える進行性の疾患です。この記事では、MSAの原因やメカニズム、最新の研究、および症状に関する詳細な情報を提供しました。MSAは診断が難しいこともありますが、その理解が進めば治療やケアのアプローチも改善される可能性があります。患者さんと家族にとって、適切な情報提供とサポートが重要であり、専門家との連携が不可欠です。私たちは、長年、鍼治療で多系統萎縮症の進行を遅らせ生活の質を向上させる取り組みをしてきました。私たちの治療が少しでも患者さんのお役に立てるなら幸いです。

多系統萎縮症の鍼灸外来

お医者さんとは違った角度から検査をして鍼治療に活かしています。

  • カラダの傾きを検査する

    オリーブ橋小脳萎縮症の検査

    オリーブ橋小脳萎縮症では、カラダの傾きが大きくなるほど症状が進みやすいので、カラダの傾きを検査します。傾く原因を作っている姿勢筋を確認しながら鍼治療を進めます。

  • 自律神経の状態を検査する

    シャイ・ドレーガー症候群の検査

    多系統萎縮症では、症状が悪化する前に自律神経のバランスを崩すことが多いです。自律神経中枢の障害は体表温度に現れるので、体温から悪化の予兆を調べて鍼治療を進めます。

  • 脳への血流を検査する

    線条体黒質変性症の検査

    多系統萎縮症が進行する方は脳への血流が悪化していることが多いです。寝ている状態と起きている状態では血流が変化するので、日常生活で一番多い姿勢で脳への血流状態を調べて鍼治療を進めます。

  • 検査結果に合わせてツボを刺激

    多系統萎縮症の鍼治療風景

    検査の結果に合わせて、的確なツボを鍼で刺激していくので、より多系統萎縮症の回復が高まる鍼治療が可能です。