突発性難聴の鍼灸治療|鍼で治らない原因

せっかく鍼治療を受けても、突発性難聴が治らないケースもあります。

私たちは、過去40年間、突発性難聴の患者さんに延べ14万回の鍼治療をしてきました。その中で、突発性難聴が鍼治療で治らなかったケースを解説します。

鍼で治らないケース

突発性難聴の発症から時間が経過していた

突発性難聴が原因不明と言われる理由は、診断がつくまでの一時的な入れ物のような病名だからです。診断がついた疾患が除外されて最後に残った病気が突発性難聴になります。

重大な疾患が隠れている可能性もあるので、耳鼻咽喉科でしっかりした診断がつくまでに時間がかかります。そのため、突発性難聴の鍼治療はどうしても後回しになってしまいます。

突発性難聴は時間との戦いなので、できるだけ早く鍼治療を受けてください。

突発性難聴が重症だった

重度の突発性難聴は、めまいから始まることが多いです。その中でも、スケールアウトした突発性難聴は、鍼治療をしても元の聴力までは戻らないケースが多いです。

また、こうしたケースではお薬の効きも悪いことが多いので、私たちは、独自のリハビリを早期から始めることで、社会生活を取り戻せるよう治療しています。

突発性難聴と他の病気が重なっていた

医療の世界では、一生懸命に治そうとしても、その行為で他の病気が出てしまうことが多いです。例えば、高気圧酸素療法では滲出性中耳炎が、ステロイドでは精神的な不安症が起こります。

また、保険医療では耳鼻科的に正常と判断されても、耳管機能や鼓膜の動きに異常があるケースがあります。そういった場合は、突発性難聴の鍼治療の効果がさがる傾向があります。

逆に、そうしたケースでは、突発性難聴以外の病気の鍼治療をすることで、改善が始まることも少なくありません。

鍼灸師の専門性が低かった

このごろ、突発性難聴の鍼治療は流行りで、多くの鍼灸師が専門家として鍼灸治療をされています。しかし、ネットの知識だけで突発性難聴の専門鍼灸院をうたっているところも少なくありません。

血圧を測らずに血圧の治療をする医者がいないように、聴力も測らずに突発性難聴の鍼治療をしても、思ったような効果が上げられないケースが多いです。

お医者さんの聴力測定は主に診断のためのものなので、私たちは40年前から鍼治療のための耳鼻科の各種検査や自律神経の異常を可視化する検査に取り組んできました。

こうした鍼灸院は世界的に珍しく、日本国内はもとより海外からも患者さんが来院されています。

鍼治療で治らない時

突発性難聴は、1/3は治り、1/3はやや改善し、1/3は治らないと言われています。私たちは、40年前から突発性難聴の専門チームを作って鍼治療に取り組んでいます。

その結果、50%の患者さんは治り、20%は改善、18%はやや改善しましたが、12%は残念ながら良くなりませんでした。

聴力が戻らなくても、突発性難聴が原因のめまい・耳鳴り・耳閉感・精神不安はリハビリを含めた鍼治療で改善することが多いので、突発性難聴の後遺症にお悩みの方は、ぜひご相談ください。