経過観察の他に治療法を探している方へ

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脊髄小脳変性症の鍼治療

脊髄小脳変性症(SCD)を専門治療する森上鍼灸整骨院 院長 吉池弘明と鍼灸師スタッフ

更新 2026.07.12

音声で解説!
脊髄小脳変性症は鍼で良くなるか?

歩行時のふらつきや手の震え、呂律の回りにくさなどが現れるのが脊髄小脳変性症です。

根本的な治療法が確立されていない進行性の難病ですが、適切な鍼治療でインナーマッスルの過緊張を解くことで、症状を緩和できる可能性があります。

この音声では、運動失調の評価指標である「SARAスコア」の解説とともに、進行を巻き戻す可能性を秘めた独自の鍼治療アプローチについてわかりやすく解説します。

※出典1 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018(南江堂)
※出典2 図解 鍼灸療法技術ガイド I / II(文光堂)
※出典3 森上鍼灸整骨院 40年の臨床経験 のべ7万2000人の脊髄小脳変性症の鍼治療データ

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脊髄小脳変性症に、鍼治療は効果がありますか?

脊髄小脳変性症の鍼治療のため東京から長野県の森上鍼灸整骨院に通院するご夫婦|東京都 K.A.さん

「主人が、後ろに転んでしまいました。」

親と同じ病気(遺伝性の脊髄小脳変性症)ですが、主人の方が発症が早い気がして、不安で仕方ありません。

大学病院での遺伝子検査は結果待ち。「薬もないし進行も緩やかだからそのままで大丈夫。子どもの検査もしない方がいい」と経過観察になりました。

でも、私たちは親の寝たきりの介護で本当に苦労したのです。子どもにだけは絶対に同じ負担をかけたくない。孫にも元気な姿を見せていたい。

治療法がないと言われた今、鍼は本当に効果がありますか?

東京都 K.A.さん

鍼治療で脊髄小脳変性症を根本から治すことはできないのですが、進行を抑えることや、病状を数年単位で引き戻すことは可能です。

小脳には、残された機能を再構築して働きを取り戻す力(可塑性)があることが知られています。鍼で衰えた筋肉を刺激してリハビリをすることで、しゃべりやすくなったり、バランス機能を取り戻す患者さんが多いです。

また、脊髄小脳変性症の患者さんは、小脳へ向かう椎骨動脈の血流が少ないことも多いので、そんなポイントも調べて治療すると効果が上がると思います。

私たちは40年前から、脊髄小脳変性症の鍼治療に取り組んできました。

その中で見えてきた、当院独自の検査と治療法を音声と本文で解説しています。

院長 吉池 弘明

  • この記事の執筆者

    森上鍼灸整骨院 院長 吉池 弘明

    森上鍼灸整骨院 院長 吉池 弘明

    【資格・経歴】
    ・厚生労働大臣認定:はり師/きゅう師/柔道整復師
    ・開院:1986年
    ・所属:全日本鍼灸師会 会員

    脊髄小脳変性症の治療経験40年。医療用サーモグラフィを独自に導入し、延べ7万2千人の患者さんに鍼灸治療を行ってきた。

    サーモグラフィを用いた神経難病治療を専門に行い、自律神経・ストレス状態をデータから読み解き、患者さん一人ひとりに合わせた治療を提供している。

  • 脊髄小脳変性症

    小脳を中心とした神経の変性による疾患を総称して脊髄小脳変性症(SCD)と言います。

    このページでは、脊髄小脳変性症の中でも、多系統萎縮症を除く脊髄小脳変性症の鍼治療について解説しています。

    多系統萎縮症の鍼灸治療については、【こちら】をご覧下さい。

  • 脊髄小脳変性症の鍼治療

    当院で行っている鍼治療では、ワンクール(14回の鍼治療とリハビリ)で、世界基準の評価法(SARA)において約8割の方が5~8点改善しています(※当院への通院が可能な患者さんにおける実績。2020年~2025年、198例)。

    脊髄小脳変性症は、自然進行で1年間に1.3〜1.6点悪化することを考えると、「8点の改善」は、単純計算で約4〜6年分の進行を引き戻したことに相当します。

    病院での経過観察と並行して、積極的にできることがあります。

    カラダの機能を高める、当院独自の3つのアプローチがこちらです。

    A.小脳の機能を高める鍼治療

    小脳の働きを助けると言われているツボを使って、残された機能の再構築(可塑性)を高める治療です。

    小脳に向かう椎骨動脈の血流を良くすることで、小脳の働きを助け、呂律や目の動きを改善します。

    椎骨動脈のイラスト
    椎骨動脈の模型
    イラスト 模型

    【模型とイラスト】

    治療前

    脊髄小脳変性症の鍼灸治療前のエコー画像|椎骨動脈の血流に異常が見られる状態(治療前)

    治療後

    脊髄小脳変性症の鍼灸治療後のエコー画像|椎骨動脈の血流に異常が改善し、血流を確認できる状態(治療後)

    この治療で期待できる変化

    • 舌のもつれ・話しにくさの改善
    • 目の動きの改善・悪化予防
    • 小脳性運動失調の進行を緩やかにする

    B.動作のずれを整える鍼治療

    筋肉の緊張異常を、サーモグラフィで可視化します。

    異常がある筋肉のツボに、鍼を電極とした微弱なパルス通電を行います。

    末梢から小脳を刺激することで、小脳の可塑性をたすけ、手足の動作のずれが改善します。

    治療前

    脊髄小脳変性症の鍼灸治療前のサーモグラフィ画像|ふくらはぎの筋肉の緊張異常が見られる状態(治療前)

    治療後

    脊髄小脳変性症の鍼灸治療後のサーモグラフィ画像|ふくらはぎの筋肉の緊張異常が改善し右側にやや低温が残る状態(治療後)

    この治療で期待できる変化

    • 指の震えの改善
    • 足のつっぱり感・こわばりの改善
    • 筋肉ポンプによる脳血流の改善

    C.バランス機能を取り戻す鍼治療

    重心の異常を、モアレトポグラフィーで可視化します。

    重心バランスを整えるツボを使って、左右の関節の動きを整えます。

    治療直後にバランスリハビリを加えることで、歩行状態が改善されます。

    治療前

    脊髄小脳変性症の鍼灸治療前のモアレトポグラフィー画像|重心が左に片寄っている状態(治療前)

    治療後

    脊髄小脳変性症の鍼灸治療後のモアレトポグラフィー画像|重心が背骨の中心に戻った状態(治療後)

    この治療で期待できる変化

    • 歩行状態・ふらつきの改善
    • 坂道での転倒リスクが減る
    • 狭い道が歩けるようになる
  • カラダを良くするための、当院独自の検査

    • 脳への血流を確認する

      座った姿勢で心臓から脳への血流状態をエコーで確認している様子

      心臓から脳底、小脳へ向かう椎骨動脈の流れをエコーで確認します。合わせて手足の血流も確認します。

      病院での検査は、仰向けに寝た状態で行われます。

      当院では、ふらつきを感じる座位・立位のまま検査することで、症状が出ている瞬間の血流状態を確認します。

    • 筋肉の緊張異常を確認する

      立位で患者の体を後ろからサーモグラフィで撮影している様子

      立った状態で、筋肉の代謝・緊張状態を撮影します。

      黄色が基準となる温度で、紺色は体表面温度が低く表示されている部分です。

      寝た状態ではなく、立って重力がかかった状態で検査することで、より正確な状態を確認できます。

    • バランス異常を確認する

      肩甲骨から首にかけてのモアレトポグラフィー画像|重心からずれて首が傾いている状態

      立った状態で、体の傾き・左右の筋肉の隆起状態を撮影します。

      白い線が重心線となります。等高線が多いほど後ろへ、少ないほど前に捻れています。

      傾きや捻れが多いほど、歩行時のふらつき・転倒の原因となるため、脊髄小脳変性症の進行状態を確認するのに最適です。

    • 検査結果に合わせてツボを刺激

      脊髄小脳変性症の鍼治療をしている風景

      検査の結果に合わせて、的確なツボを鍼で刺激していくので、より脊髄小脳変性症の症状の回復が高まる鍼治療が可能となります。

  • タルチレリンと鍼治療の併用

    タルチレリン水和物(商品名:セレジスト)は、脳や脊髄の神経伝達物質の働きを活発にしたり代謝を良くしたりすることで、ふらつきなどの運動失調を和らげる「西洋医学のお薬」です。

    一方、鍼灸治療は、ツボや筋肉に物理的な刺激を与えることで、筋肉の過度な緊張(こわばり)を和らげたり、血流を改善したりする「東洋医学的・物理的なアプローチ」です。

    作用するメカニズムが全く異なるため、お薬同士のような「飲み合わせによる危険な相互作用」が起きる心配はほとんどなく、安心して併用することができます。

  • 脊髄小脳変性症で失敗しない鍼灸院の選び方

    病院と違い、鍼灸院は院ごとに治療方法や治療費が全く違います。進行性の神経難病の場合は、以下の3つの基準で選んでください。

    選ぶ際の3つの基準

    チェックポイント

    1. 客観的な検査機器があるか
    2. 鍼治療の直後にリハビリを行っているか
    3. 難病治療の実績があるか

    ホームページの情報だけで判断せず、この3つは事前に確認することをおすすめします。

    事前に電話で確認する方法

    実際に問い合わせる際は、以下を確認してください。

    確認したいこと

    • サーモグラフィや超音波などの検査機器はありますか。
    • 治療後にリハビリは行っていますか。
    • 脊髄小脳変性症の患者さんを現在何名診ていますか。

    機能を高める鍼治療を希望の場合、マッサージを主体にした鍼灸院や、店舗展開をしている鍼灸院、回数券を販売する鍼灸院は避けたほうがいいかもしれません。

    事前の確認で、ミスマッチを防ぐことができます。

  • 当院の検査料と治療費

    治療費について

    安心して治療を続けていただくため、当院では事前に治療見積もりを作成し、明確な料金体系をご提示しております。

    ご予算に合わせて治療範囲を決めることも可能ですので、安心してお体の状態をご相談ください。

    ※無理な勧誘などは一切ございません。
    ※治療毎に現金のみの支払いで、カードは利用できません。
    ※自費診療分は消費税を含みます。
    ※平日11時以降、土曜・日曜・祝日の初診時は、検査費用と治療費が1.5倍になります。

    治療の進めかた

    14回ワンクールで治療を続けて検査をします。

    ※1クール14回にかかる総額費用の目安は、組み合わせる治療内容によって約12万円〜48万円となります。
    ※初診の検査結果をもとに、お体の状態に合わせた正確なお見積もりをお出ししますのでご安心ください。
    ※治療は途中での中止や、治療範囲の変更が可能です。

    一日に複数回治療をすることも可能です。
    ワンクール終了ごとに、検査を行ない、治療間隔を決めていきます。

    検査料

    脳・手足への血流状態、筋肉の緊張状態、バランス異常、難聴の状態を調べます。

    ※脊髄小脳変性症の型番により、難聴も報告されているため聴力の検査もします。

    初診時・14回ごと:20,438円前後

    検査料のお見積り例(税込)を拡大して確認できます

    鍼治療の費用

    お体の検査結果に合わせて、以下の3つの治療を組み合わせて行います。

    A.小脳の機能を高める鍼治療

    小脳の働きを助け、呂律や目の動きを改善する鍼治療です。

    小脳の機能を高める鍼治療の治療範囲

    初回費用:7,104円

    内訳:初診料704円 / 治療費5,368円/鍼材料費1,032円

    スーパーライザー:脳への血流を改善する近赤外線治療を含む
    ※2回目以降の治療費は、6,400円/1回となります。
    ※鍼材料費は、平均的な目安となります。

    お見積り例(税込)を拡大して確認できます

    B.動作のずれを整える鍼治療

    緊張異常のあるインナーマッスルを選択的に刺激して、カラダの動きを整える鍼治療です。

    動作のずれを整える鍼治療の治療範囲

    初回費用: 9,004円

    内訳:初診料704円 / 治療費7,700円 /鍼材料費600円

    ※2回目以降の治療費は、8,300円となります。
    ※鍼材料費は、平均的な目安となります。

    お見積り例(税込)を拡大して確認できます

    C.バランス機能を取り戻す鍼治療

    インナーマッスルを刺激する鍼治療とリハビリを組み合わせることで、運動機能を高める治療です。

    バランス機能を取り戻す鍼治療の治療範囲

    初回費用:18,906円

    内訳:初診料2,088円 / 治療費15,246円(28部位)/鍼材料費1,572円

    ※初診料(2,088円)・1~5部位(3,520円)の治療は、条件が揃えば保険が適用されます。
    ※部分的な範囲のみの治療も可能です。
    ※2回目以降の治療費は、16,818円となります。
    ※鍼材料費は、平均的な目安となります。

    お見積り例(税込)を拡大して確認できます

  • 参考文献

    • 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン南山堂
    • 脊髄小脳変性症のすべて日本プランニングセンター
    • 脊髄小脳変性症マニュアル決定版!日本プランニングセンター
    • 脊髄小脳変性症の臨床新興医学出版社
    • 脊髄小脳変性症研究の進歩科学評論社
    • 遺伝性脊髄小脳変性症の病態と治療展望医学書院
    • 運動失調のみかた、考え方-小脳と脊髄小脳変性症-中外医学社
    • 脊髄小脳変性症のリハビリテーション全日本病院出版社
    • 脊髄小脳変性症-新しい治療戦略から緩和ケアまで-医歯薬出版社

神経性難病の専門治療

お医者様とは違う角度からアプローチします

脊髄小脳変性症の治療に取り組む 長野県 森上鍼灸整骨院スタッフ集合写真

当院は、西洋医学的に治療法が確立されていない難病や、健康保険での標準治療で良くならなかった患者さんを専門に治療する鍼灸整骨院です。

お医者様とは違った角度から検査(エコーやサーモグラフィー)をして、鍼治療に活かしています。

初診では十分な時間を取ってお話を伺いますので、お困りのことがあったら何でもご相談ください。