脊髄小脳変性症に鍼治療はどのくらい効果がありますか？

鍼治療で脳内のホルモンバランスを整えると、体の代謝を上げるホルモンの作用で、神経の萎縮を抑えることができます。新薬として開発されているお薬でもSARA（世界的に使われている脊髄小脳変性症の評価方法）で0.7ポイント程度の改善なのですが、鍼治療をすると5ポイント程度改善することが多いのでかなり効果的だと思います。

脊髄小脳変性症の鍼灸治療に問題点はありますか？

お医者様でいただくお薬とは異なり、施術をする鍼灸師により治療効果に大きな差が出ます。また保険外の治療になるので、技量の高い鍼灸師ほど治療費が高額となります。脊髄小脳変性症の知識レベルにも大きな差があるのが現状です。

治療間隔はどのようになりますか？

14回連続で鍼治療をします。その後、検査をして、検査結果により治療の間隔を決めていきます。14回の治療は1日に複数回治療をすることも可能です。

症状が進行した脊髄小脳変性症でも効果はありますか？

今出ている症状を改善したり、今後の進行を緩やかにしたりできます。多系統萎縮症と比べて比較的進行が緩やかな病気と言われますが、型によっては急激に症状が進むことがあるので、早めにご相談ください。

鍼治療の効果はどのくらいで出てきますか？

鍼治療の直後から効果が現れることが多いです。ただし、間隔を開けると戻ってしまうので、定期的に治療をするようにしましょう。当院で鍼治療をされた患者様の中には、治療直後にご家族が見て、歩きつきが良くなっていると感じられた方や、構音障害が改善されて電話で話すことができる方もいました。

脊髄小脳変性症は、どんな症状がでますか？

測定障害や構音障害、深部障害がでることが多いです。測定障害は、コップを掴むときに手前までしか伸ばせなかったり、伸ばしすぎたりする症状です。構音障害は呂律がまわらない症状、深部障害は姿勢を維持できない障害です。遺伝形式により、多系統萎縮症の様に自律神経の異常がでることもあります。

続けて通う事が難しいのですが、それでは効果はありませんか？

通院できる範囲で治療することが大切です。後は、ご自宅でのリハビリでしっかり取り戻すことで、良い状態を保てる患者様が多いです。

どんなリハビリが効果的ですか？

小脳は、過去にできるようになった運動を記憶している場所です。脊髄小脳変性症は、小脳の神経細胞が少なくなっているので、今までできた運動ができなくなっていきます。赤ちゃんの頃から記憶してきた、寝返りやハイハイ、つかまり立ち、歩行を繰り返し行うことで、運動機能の低下を防げることが多いです。

続けて通う事が難しいのですが、それでは効果はありませんか？

通院できる範囲で治療することが大切です。後は、ご自宅でのリハビリでしっかり取り戻すことで、良い状態を保てる患者様が多いです。

高齢で発症した場合でも、進行を抑えることはできますか？

高齢での発症では、進行が遅い方が多いです。また、鍼治療の効果も上がる方が多いです。ただ足が弱い方が多いので、転倒によるケガに注意をしましょう。

脊髄小脳変性症は、鍼灸治療で良くなりますか？

夫は、10年ほど前からめまいがあったのですが、次第に歩行でふらつくようになってきました。どんなに病院をまわっても原因がわからず、ようやく脊髄小脳変性症と判断がついても、治療については何もなく、経過観察になりました。少しでも何か出来ることはないかと、鍼治療を検討しています。効果はあるでしょうか？

東京都Ｋ.Ａ.様

歩けるようになったり、しゃべりやすくなることが多いです。

脊髄小脳変性症は西洋医学的に治療法が確立されていないのですが、鍼治療をすることで症状が改善したり、進行が治まったりすることが多いです。脊髄小脳変性症の型によっては、急速に症状が進むケースもあるので、注意深くしっかり治療をしていきましょう。

詳しくは、 脊髄小脳変性症の鍼灸治療を をご覧ください。

院長吉池弘明